Miles Davis --- "Someday My Prince Will Come"

朝方の浅い眠りのヴェールのはるか向こうから、蚊の鳴くようなミュートのトランペットが聴こえてくる。およそあらゆる品格から無縁の、無機質な目覚まし時計のアラーム音で叩き起こされるよりは、ずっとシアワセな朝だと思わなければならない。

パソコンを買った時にオマケでついてきた CREATIVE のミニスピーカーが、我が家の台所のメインオーディオシステムだ。JBLパラゴンで聴くと本当に深い音色に聴こえる Miles のトランペットも、これにかかれば台無しだ。・・・それでも陳腐な情報を繰り返す朝のテレビ番組よりは、はるかにシアワセな舞台装置だと思わなければならない。

 「ひろみちゃんがグラミー賞取ったわよ」
 「ふーん、それで・・何の賞なんだい?」
 「何の賞って?グラミー賞っていえばグラミー賞よ・・・
   ・・・そうそうB'zの松本クンもね」

あのさ・・・新聞ちゃんと読めよって・・・ちゃーんと書いてあるんだからさ。
それともう一つ・・・「松本ク〜ン」って、オマエさんのお友達なのかい?

コーヒーを啜りながら改めて新聞に目を通す。スタンリー・クラークが貰うにはあと一歩審査員の背中を押す何かが必要だったのだろうか・・・などと考えてしまう。上原ひろみが軸で貰った賞でももちろんないのだろうし。「松本ク〜ン」だってラリー・カールトンとの合わせ技?まま、音を聴いたことないのにあらぬ意味付けはやめておこう。

それにしても・・・
偶然というべきか、昨夜、台所のCDデッキには上原ひろみの "Spiral" が入っていたはず。この偶然をネタにしゃべるところから出発するのが会話の流れっていうもんじゃないのかねぇ・・・CD盤入れ換えて、なんでマイルスなんだろう・・・しかも直球、あまりにも直球! このクソ寒い朝に、マイルスの中期黄金クインテット時代の プリンス・カム をかけるセンスはそうとうブッ飛んでるよな。
これも我が家的シアワセの、一つのカタチだと思わなければならないのだろう・・・きっと。

・・・というわけで、今朝の食卓のテーブル風景でございます。
ヤラセなし!これが我が家のありのままの姿。

「ハンク・モブレイのテナーが綺麗やのに、なんでマイクから遠いんやろ?やっぱりマイルスは優等生のコルトレーンの方がかわいくて前に立たせたんやろかねえ?」

実際この録音では、コルトレーンとフィリー・ジョー・ジョーンズは言わばマイルス・クインテットのゲスト役だ。客人を大切にする意味でもハンク・モブレイは一歩後ろに下げられたのだろうと思うけれど、そう言われて聴けば、たしかにそんな風に聴こえたりもする。

二人して昔からよく聴いてきた盤だけれど、ひょっとしたらボクよりもオカンの方がはるかにこの盤に耳を突っ込んでいたのかもしれない・・・
そうそう・・・もう一つ。この盤を出してくるとジャケットの表紙を飾っているフランシス・テイラーのことを言うのがいつものオカンなのだが、今朝は一言も触れなかった。


Miles Davis Quintet + 2, Columbia.1961
Producer :Teo Macero
    Miles Davis (tp)
    Hank Mobley (ts) 
    John Coltrane (ts)   only on track 1,5
    Wynton Kelly (pf)
    Paul Chambers (b)
    Jimmy Cobb (ds)
    Philly Joe Jones (ds)    only on "Blues No.2"






コメント
ついに、しろくま亭女将の専用ブログができてしまいましたね!おめでとうございます♪

「ひろみちゃん」「松本クン」
音楽と全然関係ないとこで親近感が湧いてしましました(笑)うちのおかんも私もおんなじです。

でも、クン ちゃん つけて呼んじゃうアーティストに対して 愛情がやっぱりあるわけで、そうでもないアーティストよりはずいぶん一生懸命聴いたりします。


おかんの迷盤 更新楽しみにしております。
  • RIKA
  • 2011/02/16 10:03 AM
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